第5話


マヤが徐々に素直に蠢き始めるのを、 甘い媚薬を掻き混ぜる自身の舌の動きと共に真澄は感じ始めている。 真っ白な脚がピクピクと跳ね上がる。 時折我慢ならないのか、ぐっと内側に閉じ、腰が捩じれる。 そっと、抑え込んだ掌を外した。 マヤの口の中でぐっしょりと濡れたその指を、そのまま唇を離した後のそこに滑り込ませる。 「アアッッ・・・!!!」 抑え込まれていた声が大きく跳ね上がる。 そのまま、奥まで指を差し入れてゆく・・・ぬるりと温かな、 それからざらざらと蠢く、不思議な快感の迷路の中へ・・・挿入を繰り返す。 「気持ちいいか、マヤ・・・もっと、どんな風にされたい?」 「やっ、はあっ、あん・・・んんっ」 「ほら、いいように動かして」 「んっっ・・・あ・・・あ」 マヤは自分の右手の指を噛んで、何とか声を押さえようとしているようだ。 だが、端から零れ落ちる喘ぎ声と唾液の糸は・・・ 余計興奮と衝動を煽るだけで、それを自然にやってのけているのか はたまた女の子の本能なのか、そんなことはマヤにも多分わからない。 ただ――本能はますます敏感に上り詰めるばかりで、 次に何が起こるのか・・・互いに手探りのままで悶えている。 ――目線を上げてみる。 ようやく陽が落ちきって、窓の外には濃紫色の闇が漂っている。 部屋の中よりは、外の方が明るいかもしれない。 「え・・・」 一瞬の後、真澄は突然身体を起こすと、 汗に湿ったマヤの半身を抱えあげた。 ふわり、とカーテンが揺れる。 そのまま、ベランダの外に出る。 「えっ・・・や、は、速水さん?」 「こんなに暗くちゃ何も見えない」 「そ、外なんですけどっ」 「誰も来るわけないだろ、森の中なんだし」 「やっ・・・」 「いいから」 ベランダには鉄製のイスとテーブルが置かれている。 久しく来ない間の風雨に晒されたその重いテーブルの上に、マヤを膝の上に乗せたままで腰掛ける。 上半身は互いにはだけたままだから―― それでも、この闇の中ではそうはっきりと見えるわけではないのだが。 誰もいないと言われても、部屋の中と外では心持が違いすぎる。 マヤはきゅっと身を竦めたままで、向かい合った真澄の首に抱きついた。 その顔を・・・そっと包み込み、唇を軽く噛んで引っ張る。 「ん・・・」 「マヤ・・・」 「うん・・・」 「もう、もらってもいいか?」 「え?」 「マヤの全部、今ここで・・・」 「あ・・・」 俯いた額に、軽く口付けする。 ひろがったワンピースがふたりの間でくしゃくしゃになっている。 「いいか・・・?」 「・・・」 頷くか、頷かないか。 判断しにくいほど僅かに、マヤの顎が動いたように見える。 表情は・・・暗すぎてよくわからない。 web拍手 by FC2

只今の時刻、島時間14時15分。完全に時が止まってます。まっつあおな青い空の下、仄かに揺れるリュウキュウコクタンの枝葉。
折角なんで物語に合わせて夕方ごろオーシャンビューしてこようかと(笑 この時刻に動くのは流石にイヤだww

    

last updated/11/07/03

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